ARCCOS CADDIE を使ってみた感想

寄稿:ピーター(ピート)・ラグレガー【Under Par Goals オーナー】

ピートは、ゴルフのコツや楽しみ方、そしてさまざまなゴルフグッズのレビューを紹介をしている「Underpargoals.com」のオーナーです。今回は彼に Arccos Caddie を送って試してもらい、正直な感想を聞いてみました。

ピートには報酬なしでこのレビューを書いてもらい、Arccos は一切編集していません。

Under Par Goals Arccos New Member Tips

私はプロではありませんがシングルハンデをキープしようとしていて、読者が上達してもっとゴルフを楽しめるように、"Under Par Goals" というウェブサイトでさまざまな経験を共有しています。(今はシングルではありません)

そこで、PGA ツアープロのように自分の全ショットデータを記録できるという Arccos Caddie には以前からとても興味があり、試してみたいと思っていました。

現在は使い始めて 6 か月ほどになります。それ以前は、紙のスコアカードと他社のスマートフォンアプリを組み合わせて、すべて手作業でショットを記録していました。

そもそも手書きのスコアカードではショットの位置を正確に記録できませんし、他のアプリは手作業なのでいつも記録漏れがあって、ラウンドを通してすべてを記録できたことはありませんでした。

ここでは、Arccos を使い始めて分かったことやおすすめの使い方を紹介します。

センサーはスイングに影響しない

グリップエンドにセンサーを着けるので、スイングに影響がないかを心配していました。そこでパッケージを受け取ってまず最初に、何本かのクラブにセンサーを着けて練習場で試してみました。

他のすべてのクラブにもセンサーを取り付けてランダムにクラブを振ってみましたが、センサーのあるクラブとないクラブで、スイングした時のフィーリングに違いがなかったのは嬉しい驚きでした。

ツールの存在はほとんど気にならない

ラウンド中にどれだけプレーに集中できるかは、Arccos Caddie を使い続けるかどうかを決める最も重要なポイントでした。ラウンド中に気が散るようであれば、どんなに便利なツールであっても害の方が多いですから。

嬉しいことに Arccos Caddie は、「一度設定したら忘れてしまえる」ものでした。

最初の数ラウンドは、きちんとショットごとに記録されているかどうか心配で毎回チェックしていましたが、まったく問題ありませんでした。

それからは、スマートフォンをポケットに入れたままプレーに集中できました。

カップまでの距離を知りたい時はまだレーザー距離計を使うことが多いですが、グリーンの手前や奥、もしくはフェアウェイ上のハザードまでのヤーデージを知りたい時は、Arccos Caddieの GPS 機能が役に立っています。

100% ハンズフリーではありません

ラウンド中は、基本的にはスマートフォンを前ポケット(Arccos Caddie Link があればバッグ)に入れたままプレーできますが、たまに取り出して操作が必要になる時もあります。

おそらく皆さんもお気づきの通り、Arccos Caddie は基本的にボールを打った時のショットを検出するものなので、ペナルティー、マリガン、ダフりなどは自動的には検知されません。

これらの残念な状況で既にフラストレーションが溜まっていても、ショットの編集を忘れないようにしなくてはなりません。

ただ、覚えおくかスコアカードにメモしておけば、ラウンド後やホールアウト後に落ち着いて編集できるのはArccos の良い点です。(次で詳しく説明します)

パッティングでは少し操作が必要

Arccosを使い始めてからは、パッティングのルーティンが少し変わりました。

ホールアウトの際にアプリを開いて、カップの位置を調整するようになったのです。

常に必要ではないですが、そうすることでより正確なパッティングデータを得られます。

Arccos はタップインを検出しない時もありますし、フィル・ミケルソン並みにチップ・ショットを 10cm に寄せて OK パットにしたなら、自動では記録しません。

ですから、ホールアウト時にすべてのパットが記録されているかを確認して、カップ位置を調整することはルーティンの一部になりました。

上級者向けのヒント:
Arccos Caddie Link ユーザーは、カップの近くでデバイスのボタンを短く押せば、簡単にカップ位置を設定できます。(スマートフォンを触る必要はありません)

慣れてしまえば、同伴者がホールアウトするまでに済んでしまいます。

これによってパッティングのスタッツがより正確になりますし、そのホールを振り返って飛距離を確認することもできるでしょう。

この振り返りが、時間があるときに次のプレーに向けてクラブセッティングを変更するヒントになるかもしれません。

ペナルティショットやミスヒットなどがきちんと記録できているかどうかも確認できますしね。

スコアカードはまだ使っています

スコアの記録は Arccos Caddie アプリだけで済んでしまいますが、私は少し古風なのかまだスコアカードも使っています。

10年以上も紙のスコアカードにラウンドを記録してきたので、これまでのやり方をまだやめられないでいます。

私にとってはどちらも良いバックアップになりますし、ラウンドを振り返るには良い方法です。

実際のところ、スコアに気を取られないようにスコアカードを使うのをやめて、 Arccos だけを使うのも良さそうです。

もし今年試してみたら、必ず YouTubeチャンネル に動画を上げますね。

scorecard

ARCCOS の驚くべき分析能力

Arccos を使う主な目的は、自分のゲームについて知ることでした。
私にとって、これは単にスコアを記録するよりも遥かに価値があります。

私の 2021 年の目標は、州のいくつかのトーナメントの出場資格を得られるようハンデを 5 まで下げることです。
自分のプレーを知ることは、改善に向けた戦略の大部分を占めるのです。

自分の強みと弱みについての分析は、目を見張るものでした。

たとえば、(しばしばパッティングの結果に不満を感じていたにもかかわらず)パッティングは私の最大の強みであることが分かりました。これを知ってからはグリーンでのプレーに自信が持て、パッティングのスタッツはさらに向上しました。現在の私のストロークス・ゲインド・パッティングは、スクラッチゴルファーと比較しても +0.4 です。

shots gained

(アメリカ北東部の真冬の極寒でのラウンド結果なので、他の数字はあまり厳しく評価しないでくださいね!)

また、アプローチショットが最もスコアを悪くしている弱みであることも分かりました。
そこでアプローチショットでは安全策を取り、ピンを攻めるよりもグリーンの広いところを狙うようにしました。その結果、過去 3 ラウンドのストロークス・ゲインド・アプローチは -8.7 から -6.8 に改善しました。

「ストロークス・ゲインド」の基準は自分の目標とするハンデに変えられますが、私は 0(スクラッチ)に固定して同じ基準で自分の改善を見れるようにしています。

その他、長期間にわたって自分の実際の飛距離が分かるのも役に立ちます。私は自分の平均飛距離をよく知っているつもりでしたが、飛距離にどれほどバラつきがあるのかは知りませんでした。

もちろん、これは自身の打点のバラつきによるものです。

アプリの「スマートレンジ」機能は明らかなミスヒットを含まない飛距離を表示するので、様々な場面で信頼できる数字を見ることができます。

ハザードを超える必要がある場面やカップが手前にあるグリーンに確実に乗せたい時に、完璧でない自分のショットがどれだけバラつくのかを知っていると特に役立ちます。

この 2 つの機能をもとに戦略を変えたことは、すぐに結果につながり、数ラウンドでパーオン率とスコアが良くなりました。
真冬のアメリカ北東部のラウンドでも良い結果が出たことはとても有望なので、春にこの新しい方法を試すのが楽しみです。

personal bests golf tracking

自分の本当の飛距離を知ることは、多くのアマチュアプレーヤーにとって(現実を知りたくなくても!)とても大切なことだと思います。

センサーは思っているより頑丈です

数週間前のラウンドで、アプローチショットの後、センサーを装着したピッチングウェッジをフェアウェイに置き忘れてしまいました。(ゴルファーにはよくあることですが、バッグからクラブを 2 本持って行って、1 本置き忘れたまま戻ってしまいました)

ニュージャージーの 1 月の雨の日で、夜の気温は氷点下でした。幸いコーススタッフが翌日遅くにクラブを見つけてくれましたが、予期せぬセンサーの耐候性テストになりました。

雨の中、氷点下で一晩過ごしたセンサーですが、次のラウンドでもセンサーはスムースに機能し、その後もまったく問題ありません。 [事故が起こる可能性があるので、Arccos はユーザーによる製品の環境テストは推奨していません]

ARCCOS を最大限に活用するためのヒント

OK パットは記録されません。 センサーは実際にボールを打っていないパットは検出できません。

対応方法は 2 つあります。
1 つは、各ホールを上がった時に必ずアプリを開く習慣をつけて、正しくパット数を入力します。(私はこの方法です)
または、スコアカードに各ホールのパット数を書いておいて、後でまとめてアプリに入力します。

グリーン外からパターで寄せる場合は、パットではなく「チップ」に変更して記録できるので、パッティングとショートゲームのより正確なスタッツを得られます。

アプリの機能を知るために、少し時間を取りましょう。
傾斜や気象条件を考慮に入れた GPS や、過去のパフォーマンスを元に推奨クラブを提案するキャディーなど、非常に便利な機能が数多くあります。

他のデバイスについているような、付け足しのソフトウェアではありません。
市場にある他の GPS アプリやデバイスとは違い、Arccos はそれ自体が統合されたプラットフォームとして存在します。

最後に

私はこれまでに多くのゴルフ関連グッズをレビューしてきましたが、実際に使い続けているものはごく一部です。基本的に私はゴルフのミニマリストです。

私のバッグに入り続けるには、優れた機能に加えて、プレーの邪魔にならない使い勝手の良さも必要です。

Arccos Caddie はそのどちらも満たしています。

Arccos は私がラウンド中に普段やっていたスタッツの記録を、より正確で簡単にやってくれています。さらに、より多くの貴重なデータも得られ、スコアアップの大きな助けにもなっています。
Arccos のおかげで、コース上では自信をもってプレーができますし、上達するために正しいことに取り組んでいるという自信もついて、練習場で時間とお金を無駄にすることもなくなりました。

UnderParGoals(英語サイト)では、ピートによる Arccos Caddie のフルレビューをご覧いただけます。